温泉巡り一人旅の楽しみは・・・

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大地の芸術祭(新潟 越後妻有)⑩「ゆく水の家」【番外編】

 
前回の続きです。
十日町市街地から少し外れた「妻有大橋」付近の「作品名: アスファルト・スポット」~国道117号線に戻って津南方面に約8分ほど走り、らーめん うれっ子 さんで昼食をいただいたあと、さらに津南方面に車を走らせて「塩沢・当間」方面へ左折して県道76号線に入り、約2kmほど走ると右側に
「当間(あてま)川」に架かる小さな橋があるので渡り、狭い農道をひたすら走ると・・・
出発から約8分で次なる目的の作品「作品名: ゆく水の家椛田ちひろ/日本  2022年  作品番号: T424)に到着しました。
 
 

        

     4~5台ほどの駐車スペースから十二社の横を行きます♬
     ↑↑の背後には「市ノ沢」の清流がサラサラと流れています~~
 

                                              古民家の空き家の1階部分に素晴らしい作品が展開されています✧

 

          

          入口横に掲示されている作品の説明書き(室内のため暗くて
          フラッシュ禁止なのでボケてしまい・・・↓↓に文字起こしてみました)

 

ゆく水の家
(House of Stream)
この集落について思いを馳せるとき、私はいつでも旅人です。
それは単純に私が土地の人間ではなく、よその土地からやってきた人間だからです。
この土地にはたくさんの物語があります。
物語というのは、山の中にある、川がそばにある、雪がたくさん降る、住んでいる方々の歴史、他の土地へつながる道、そうしたたくさんの物語です。
私はそうした物語を見聞きして、試行錯誤をしながら旅人なりの小さな物語を作りました。
旅人の自分から見た、この素敵な物語を共有したいと思います。

市ノ沢集落は山の中、当間川と市ノ沢のすぐそばにあって、会場の家に居るといつも流れゆく水の音が聞こえます。
作品タイトルの「ゆく水の家」は「行く水に数かくよりもはかなきは思はぬ人を思ふなりけり」という、古今和歌集の和歌から「ゆく水」という言葉を引用しています。
この和歌は「流れる水に数を書いてもすぐに流れてしまう。それよりも思いの届かない人を思うことの方が切ない」そんな恋心を歌う和歌です。
作品を作っている時の「物語が観客に届いてほしい」と想う、旅人的な気持ちをこの和歌と重ねてみました。
そうして、家から聞こえる流れる水の音を想いながら障子紙にボールペンで流れを描き、ポリカーボネートの波板を熱で変形させて流れを表現し、家の中に川を作り、観客が眺められるように木道をこしらえました。 以上の作家さんの想いが作品からひしひしと伝わってきます✧
耳をすませば聞こえてくる実際の川の音とともに、ボールペンと波板の二つの流れを鑑賞いただくことで、当間川と市ノ沢のすぐそばにある市ノ沢集落の物語を、作品のなかで再び見つけてもらえると嬉しいです。 ーー 作家コメント

 

        

    以上の説明書きにあるように、作家さんの想いがひしひしと伝わってきます✧
    壁一面の障子紙にはボールペンで流れが描かれ、床には熱で変形させて流れを
    表現されたポリカーボネートの波板が家の中に川を作っています!!
    この時は自分たち以外には誰もおらず貸切状態だったので
    ゆ~~っくりと手前の木道から眺めていると、まるで川の中に居るような感じに・・・
 

                                   障子越しの電気の色が濃いオレンジ色になる時は少々不気味な感じもしましたが・・・

 

                             最も濃い(暗い)色合いになると不気味な感じを通り越して陰影の素晴らしさに浸れます♬

 

                        そして次第に明るい色に変化してくると・・・水の流れをボールペンで描いた感じが見て取れます✧

 

                                                   ボールペンで描かれた水の流れは実に細かくて秀逸です!!!✧

 

                              ↑↑は最も明るい照明の時^^照明の濃淡によって水の流れの感じも変わると想われます✧

 

    

    照明の濃淡によって障子紙に描かれた水の流れと、床に設えられた
    ポリカーボネートを熱で変形させたという波板の水面の流れの感じが
    微妙に変わっている感じになり、また川の中に入っている感じになり・・・
    今は主を失ったこの古民家の歴史も感じられ・・・
    そして、このような素晴らしい作品に改装されて家が喜んでいる感じも受けて
    自分たちの他に誰も居なかったので、思わず木道に座り込んでしまいまして・・・
    次に誰か来るまで約10分間ほど秀逸過ぎる作品に見とれておりました(✧▽✧)  
    実際の作品は、以上の画像などよりも段違いに素晴らし過ぎるので必見です!!!
              ※ HPには2階にも作品があるとのことでしたが、この日は進入禁止でした・・・

 

新潟県十日町市馬場壬 848

時間; 10:00~17:00(10・11月は16:00まで)
料金; 個別鑑賞券300円  
    または作品鑑賞パスポートを購入
公開期間; GW期間・5/9(月)~7/29(金)の土日祝・7/30(土)~9/4(日)の火水以外
                 9/5(月)~11/13(日)の土日祝
交通(公共交通機関); JR土市駅前~「津南行き」路線バス「当間入口バス停」下車~徒歩約30分
            または、JR越後水沢駅~徒歩約43分
 
 
 
 
次回は、このあと訪れたアート作品に続きます。
 
 
 
 

                           *撮影日; 2022年5月下旬*