温泉巡り一人旅の楽しみは・・・

誰に気を遣うことなくマイペースな一人旅の回想録で、老若男女問わず安心してご覧いただけます♨

多発している水難事故を未然に防ぐために・・・

 

今年の夏は、例年に比べると・・・海・川・湖などでの水難事故が多いような気がします。
やはり、4~5月の緊急事態宣言における長~い自粛疲れのストレスなどから始まり・・・
長~~い梅雨のため、晴天期間は約1ヶ月間ほぼ0日という陰鬱極まりない天候からの、梅雨明けと
同時にいきなり明るい晴天となったけれど「猛暑」のうえ・・・
春先には、夏季になれば新型インフルエンザ同様、一旦収束すると予測されていたにもかかわらず、
それどころか全く真逆の急増となり、未知のウィルスは一向に減らず、出口が見えない(しかも秋以降は
ますます猛威を振るうと予測もされ・・・)言いようのない不安&ストレス倍増となっているようで・・・
自分でも今までに経験したことのない、人生初の最も嫌な年となり・・・・・・
しかも、連日続く酷暑のせいで涼を求めて水辺で嫌なことを少しの間だけでも忘れて、思う存分楽しもうという思考・衝動のためか?
おそらく例年にないような件数が多々発生してしまっているのでしょうか・・・!?
 
今回は・・・夏休みになると、ド田舎育ちの原始人のような父親に連れられて、幼少期から川遊び&飛び込みを多々経験したことのある、遠泳&素潜り大好きな理系の自分が思うことを、主に地形学的観点から少々述べてみようと思います。
しかし・・・父親の転勤先の中堅都市郊外(田舎)の小学校低学年の頃、隣の席の男子が近所の川で溺れて
亡くなってしまい、夏休みを境に居なくなり・・・しばらくの間、隣の机上に献花されていた辛過ぎる
記憶があり、以来「川は泳ぐには適さない場所」という恐怖も痛感しております。
 
自然界の水辺で遊泳する時には鉄則がありましたが・・・
最も大事なことは、遊泳して良いのは大体午前中9時頃~遅くても午後1時(13:00)位までという
ことです。
特に、山では午前中の暖かな風向きが午後になると冷たい山風(主に北風)に変わるので、急激に水温も
下がり、人体に悪影響を及ぼすようです。
平時でも、このような鉄則があるのですが・・・最近多い「ゲリラ豪雨」には要注意です!!!
上流部の山に怪しげな色の雲がかかってきたら、麓の方は晴天でも即、川から離れてください・・・
淡水よりは浮力の大きな海でも、以上と同様、午後になると波が高くなり・・・陸に打ち上がった波が
沖方向へ戻る「離岸流」も物凄く強くなってくるため「超遠浅の砂海岸」あるいは天然の堤防の役割を
果たしている「サンゴ礁」内の海以外は、かなり危険なので早い時間に上がってください。 
 
特に、お盆を過ぎると要注意!!!・・・これも鉄則です。
季節風などの影響により、水流・水温などが急激に変化するようで非常に危ないので、出来る限り
水辺には近づかないことをお勧めいたします。
しばしば散見される「お盆には、お亡くなりになった方々の霊が戻って来ていて、あの世へ連れて
行かれるので水辺には近づかないで」という、オカルト的な理由も挙げられますが・・・
あくまでも迷信で現実的ではなく、ある意味「注意喚起」としては効果があるかもしれません。
 
じつは自分も・・・以前、この鉄則をガン無視して8月下旬の午後2時過ぎ頃に、比較的安全といわれ
神奈川県「由比ヶ浜」にて、最初は波が穏やかだったので悪友に誘われるがまま身ひとつで遊泳した際・・・
しばらくすると予想外の大波が押し寄せてきて、皆で死ぬほど焦った体験があります。
一時は大波に飲まれて沈みかけましたが、水温が高かったことと自分たちは皆、潜水が出来たので、
波の動きに逆らわず静かに一旦潜ってから「立ち泳ぎ」の要領で水面に出て即、岸に向かって必死で
泳いで上がり、事なきを得ましたが・・・以来スッカリ懲りてしまい、お盆過ぎには絶対に遊泳しておりません。
あと、海はクラゲ(毒性があります)が多く発生し、刺されると1ヶ月位は痛む(過去に2回ほど刺されました・・・)のは良い方で、下手すると命を落とす危険もあります。
最近、水族館では鑑賞する分には癒し系の人気者のようですが、実際に出くわしたら絶対に触らずに
すぐに逃げてください!!!
あと磯遊びの際は、綺麗な色をした、見た目はゼリーのような生物には強毒性があるものが多いので
可愛いと思っても絶対に触らないようにしてください。
 
そして、最も重要なことですが・・・
「遊泳禁止」「立入禁止」などが書かれている立て看板などを見つけたら、必ず遵守してください!!
この表示は、無意味にダテにあるのではなく・・・
地形的に陸地から急激に水深が深くなっている箇所のため水温も低く「深み」にハマりやすいとか・・・
水底に粒子の細かい「シルト」のような砂(泥)が数m溜まっていたりすると底無し状態となり、
浮き上がって来れなくなったり(特に、池・沼は要注意です!!!)とか・・・
過去に何かしらの事故があったと思われる、必ず理由がある危険過ぎる場所なのです。
 
 
まずは、川(渓流・河川)・湖・滝壺などの淡水浴についてです。
上下に波打つような流れの速い川や、上方向から大量の水が落ちてくる滝壺では、空気を大量に
含んだ水(ホワイトウォーター)が発生することによって、水よりも人間の方が比重が重くなって
沈んでしまうとのことです。
水面に向かって上がろうと水掻きしても、回転している空気を大量に含んだ水の中を必死で掻き回し
もがいているのと同じ状態となり、水中から浮き上がることが出来なくなってしまい・・・
このような状況では、たとえライフジャケットを着けていても沈んでしまうこともあるそうです。
これは「泳ぎ」だけが得意なだけでは脱出できず、ひとまず水底に潜って岩や砂の上を這って回転流から
脱出して浮上するという、数分間の「潜水」能力があれば難を逃れることは可能なようです。
 
しかしながら・・・これも実体験ですが、父親の転勤先の、小学校低学年の頃に主に父親に連れられて、
近所の神社の裏手にある広い滝壺(←底が見える程、綺麗な透明な水が張られた広めの、プールのように
整備されていて地元の子供たちに愛されていた、深さ約10~120cm位の納涼スポットで自分も大好きでした✧)で毎夏遊泳していましたが、一回だけウッカリお盆を過ぎた日に、例の父親でなく・・・
あまり泳ぎが得意でない母親と遊びに行き、念のため浮き輪を着けて最も深い所(←ココがまた綺麗な
コバルトブルー✧)に行ったら・・・
氷水のように冷たい箇所にハマり、脚が攣(つ)ってしまって動けなくなってしまいました。
幸いにも浮き輪の外に出ていた両腕が功を奏し、動く手だけで水を掻いて岸まで辿り着けましたが、
水に浸かっていた胸までは思いっきり冷え切っていて、唇が紫色に変色していたそうで・・・
もし身ひとつだったら動きが取れず、間違いなく溺れていたと思うと今でもゾッとします・・・・・・
※ この滝壺プールに数十年後、温泉巡り旅の際に懐かしくなって行ってみると・・・
     何故か、豊富に湛えられた清冽な水は跡形も無く、水底の岩盤が丸見えになっているほど
  水深が浅くなっていて、遊泳どころではありませんでした・・・!!!
川や滝壺は、場所によっては思った以上に水温が低く、手足が攣ってしまうなど身体が思い通りに
動かなくなり、どんなに泳ぎや潜水が得意でも、最悪のケースでは特に外気温が高いと氷水のように
冷たい水との温度差のショックで心臓麻痺を起こしてしまうことも多々あるようで、体力の奪われ方は
半端じゃないので要注意です。
なので、遊泳可能区域においても淡水浴には、長めの水着あるいはウェットスーツを着用すると、
より安全かと思われます。
※ 水難事故に女性より男性が多く見られるのは、海パン一丁で心臓のある上半身が無防備状態に
  なっていたことも大きな要因のひとつと思われます・・・
そして、泳ぎ・潜水が得意でない方々にはライフジャケットまたは浮き輪持参を強くお勧めします。
 
また、山の上流部にある川や湖・沼・池などの水底には、山腹の地中を伏流するための「地下水路」と
繋がってる溝のような箇所があるケースもあり、その溝に向かって水が結構な勢いで吸い込まれている
こともあるので、そこに遭遇してしまうと大変危険です。
 
 
 

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          「利根川」上流某所 このあたりは流れが穏やかで遊泳する人も
          見られますが緑色が濃い部分は要注意です!!!(2006年撮影)

 

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       東京都八丈島の東海岸「底土(そこど)海岸」 クリアなマリンブルーの海水と
     黒砂海岸(遊泳は夏期限定)が魅力ですが、このあたりには「黒潮」(暖流)という
      非常に速い潮流があるので沖合に出ないようにしてください・・・(2014年撮影)
      ※「水が綺麗な海水浴場ランキング2020」には5位となっているほど!!!✧

 

    f:id:onsen_tabi1:20200821015501j:plain                   同じく「八丈島」西海岸の「南原千畳敷海岸」は遊泳禁止です!!! 少し南下すると・・・

 

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      玉石海岸の「横間海岸」↑↑があり、夏期は遊泳可能ですが・・・結構な潮の流れが
      あるので沖合に出ないように・・・(美しい「西山; 通称 八丈富士」が見えます✧)
        ひとつ上の「南原千畳敷海岸」は「八丈富士」の裾野(左側部分)にあるのが見えます

 

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    瀬戸内海に浮かぶ山口県「周防大島」の、ホテルサンシャインサザンセトさんのすぐ前に
    ある「片添ヶ浜海水浴場」もクリアブルーの海を楽しめます♬(6月下旬~8月下旬頃迄) 
 

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     こちらは、山口県でも日本海側にあるホテル西長門リゾートさんのすぐ目の前にある
     ビーチ(7月中旬~8月末迄)向かい側には「角島(つのしま)」が見えます✧(2008年撮影)
 

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   「天然の岩アーチ」が特徴的な沖縄県宮古島「砂山ビーチ」は遊泳可能ですが監視員さんが
                居ません・・・沖合ではサメによる事故も起きているので要注意です!! (2010年撮影)
                ※ 特に「サンゴ礁」より外海(濃い青色部分)は断崖絶壁になっており
                               急激に深くなり潮流も速く水温も低いので絶対に出ないでください!!!

 

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       ↑↑写真の左側にある、沖縄県宮古島「与那覇前浜ビーチ」は遊泳自由区域です♬
             (3月中旬頃~10月頃迄が海開き期間・撮影は2010年)
       ※「水が綺麗な海水浴場ランキング2020」には2位となっているほど!!!✧
 

    f:id:onsen_tabi1:20200821013342j:plain         コーラルブルーが綺麗な宮古島は水温が安定していますが遊泳禁止区域もあります(池間島付近)

 

 

以上のように海においては、天候の良い遊泳可能時期には比較的、水温などが安定しており「浮力」も
ある程度働き、何と行っても監視員(ライフセーバー)さんが常駐されているビーチでは、一層安心して
遊泳できるのですが・・・
川や滝壺の一部には、南国の海と似たような美しいブルーの水が魅力的で、同じように安心して遊泳
出来るのでは?と思われがちですが、決して同じと思わないでください・・・
想像以上に水温が低く、特に山岳の上流部にある水深が背丈以上の所に入水すると、手足が攣って
しまうなど身体が思い通りに動かなくなり、外気温が高くても氷水のように冷たい水との温度差の
ショックで、心臓麻痺を起こしてしまうこともあるので要注意です!!!
 
※ 海でも、神奈川県「大磯海岸」のように、一見長くて素晴らしいビーチでも、此処は陸地から
  数mも行かないうちに、急激に深くなっているので遊泳禁止です。
  また、同じく・・・キャンプ場があり、一見すると遊泳出来そうな湖・・・
  北海道「支笏湖」や「洞爺湖」、山梨県「山中湖」「本栖湖」などの「富士五湖」なども、
     急激に深くなっており水温もかなり低いため、大変危険なので遊泳禁止されています!!!
  事前に、自治体などのHPなどでリサーチして行かれるようお願いします。
 
 
 

         f:id:onsen_tabi1:20200821014643j:plain                     クリアブルーの清冽な滝壺を持つ「琵琶の滝」(徳島県)も遊泳禁止です!!!(2013年撮影)

 

    f:id:onsen_tabi1:20200821014038j:plain                 コバルトブルーが綺麗な「硫黄沼」(東京都八丈島)も遊泳禁止です!!!(2014年撮影)

 

 

 

あと、余談ですが・・・最近流行っている、自宅マンションのベランダで子供用のビニールプールなどの
水遊びをする方もいるようですが・・・分譲・賃貸問わず、契約書の特記事項などに小さな文字で書かれて
いるので分かりづらいと思いますが・・・ベランダは共用部分(個人の専用部分でもありますが)なので
大概禁止されていると思われます。
暑い日が続く中、お子様はとっても喜んでいるでしょうが・・・この声が騒音に聞こえ苦悩されている
近隣住民の方々がいるのも事実です。
ひっそりと静かに楽しみ、終了後は大量の水をベランダの排水溝に流さずに少しずつ・・・というもの
アリかもしれませんが・・・苦情が来たらアウトです。
また、ごく最近耳にする何やらけったいな「ベランピング」なる、マンションのベランダでのBBQや
喫煙は完全にアウトです。
近隣住民の方々の洗濯物に臭いが付いてしまったり、窓からクサい(人の家の料理や煙のニオイは
とにかく臭く感じるものです!!)空気が入り込んできたりとか、とにかく迷惑な以前に・・・
共用部分で火を使う行為は「火気厳禁」という項目が管理規約にあるマンションが殆どだと思われますので、きちんと確認してください。
 
まだまだ暑い日が続きますが・・・
微力ながら以上が、水難事故・火災防止などの一助になれたら幸いです。