温泉巡り一人旅の楽しみは・・・

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南東北温泉一人旅 ⑧ 不動湯温泉 「白雲荘」さん 館内編 (回想録)

 
前回の続きです。
福島駅東口の路線バス乗り場から乗車する前、今回お世話になる秘湯・動湯温泉 白雲荘さんに
「これからバスに乗るので土湯温泉バス停から送迎をお願いします!」と電話を入れました。
普通は土湯温泉バス停から約30分ほどかけて歩いて向かうのですが、最近より「インターネットで
不動湯温泉さんの公式HPを見ての電話予約限定」で、福島駅東口発14:40→土湯温泉15:22着に限り、
一日一回のみ送迎サービスを始められました✧^^
散歩がてら山道を徒歩で行こうと思っていましたが、この日はかなり雨が降っていたので、
つくづく送迎をお願いしてよかった~~と思いましたヽ(^o^)ノ
 
土湯温泉バス停に到着すると、およそお宿の方とは分からないような普段着の男性が、まるで
ご自分のご家族を待っているかのような感じで・・・しかし自分は、その横を通り過ぎで
観光案内所前で送迎車を待っていました。
すると・・・その普段着の男性がこちらに向かって来たので・・・聞くと、送迎してくださるスタッフさん
とのことでした!!
送迎車は普通のお宿の送迎車体とは違い、悪路でもラクラク運転できる車高の四輪駆動車でした!!!
お宿へ向かう林道は、途中から私有地(私道)のため砂利道で四駆ですら、ものすごく走りにくそう・・・
ガタガタと上下左右に揺れる(>_<) 自家用車やレンタカーだったら、絶対にどこか擦ったりして傷めたりしそうでした・・・(+_+)
そして道中、その親切なスタッフさんに、ものすご~~~くビックリする事を教えていただいた!!!
なんと!!! 旧館・本館全14室の広い館内で、この日の宿泊者は自分一人だけとのこと!!!!!✧
ということは、全館貸切!!!!!・・・今までに200軒以上のお宿を訪れているが、こんな貴重な
経験はこれが初めてでした~~~!!!✧
これで、完全に諦めていた混浴の露天風呂や内湯も自由~~に入れるということに
なるゾ~~~\(^o^)/\(^o^)/!!!
でも少々怖い・・・こんな山奥で自分一人!?・・・しかし新館には、ご主人・女将さん・お孫さんの
お宿の方々が住んでいらっしゃるので安心とのこと (*^。^*)
でも・・・呑気に喜んでもいられない・・・これが今の福島県の現状か!?・・・と思いきや、聞くと
前日は平日なのに結構混んでいて、翌日は土曜日ということもあって全館満室だそうでひと安心^^
ホントに良かった~♬✧
 
磐梯朝日国立公園の風光明媚な自然環境の中にあり、阿武隈水系の荒川沿いに開けた風情溢れる、
土湯温泉からかなり奥の山間部に入った、深山の懐に抱かれた場所にひっそりと佇んでいる
秘湯の純和風旅館です。
大正8年に建てられて以来、そのままの旧館は湯治宿の色が強く残存していて、とっても趣き深い。
 
駐車場で降ろしていただき、ありがたいことに傘まで貸していただいて、これから先50mほどは
徒歩で石段を下っていった所に、とっても風情があって懐かしさ溢れる木造の素朴で鄙びた
建物が現れました!! (到着時は雨、写真は翌朝のもの)
 
 
非常に残念ですが・・・この記事の風情溢れるお宿の建物は、2013年8月29日に突然発生した
火災のために全焼してしまい、それ以来ずっと休業状態でしたが…
晴れて「日帰り入浴」だけの状態で再開されたとのことです(✧▽✧)!!!
営業期間は土日祝日のみで、冬季休業となります。
 
 
 

   f:id:onsen_tabi1:20190504225649j:plain    とっても趣き深い外観✧ (非常に遺憾ですが・・・現在は存在しておりません・・・泣)

 

   f:id:onsen_tabi1:20190504225744j:plain    左側の障子の中は、こたつのある和室で帳場でもあり、ご主人と女将さんがご滞在(*^_^*)

 
 
古くは高村光太郎・智恵子夫妻も訪れた、大正8年創業の歴史ある秘湯です。
古い宿帳には夫妻の名が記されており、希望者は帳場にお願いすると閲覧できる
そうです♬^^(宿泊当時)
 
 
    f:id:onsen_tabi1:20190504230136j:plain                      高村光太郎・智恵子夫妻が宿泊された、二間続きの旧館一階和室・はだか電球は当時のまま✧
 

↓↓は朝陽が差し込んで明るい状態の和室✧^^

 

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旧館は、1919年創業時・大正時代の雰囲気そのままで、お隣のお部屋とはふすま一枚・廊下とは
障子戸一枚のみで仕切られていて、鍵は付いていません。
本館は1945年当時のままで、お隣との間は壁できちんと仕切られているが、やはり鍵がなく、
一部客室のテラス部分上部は、お隣に入れそうなくらい開いています。
どちらにしても、バストイレはもちろん洗面所も付いていませんが・・・昔のままの、情緒あふれる
お部屋となっています。 
 
 
                          

      f:id:onsen_tabi1:20190504232657j:plain                                     「常磐の湯」~「長命段」に向かう渡り廊下の窓から見た旧館方向

     

            f:id:onsen_tabi1:20190504230602j:plain               本館二階の廊下 正面扉は男女共用のトイレ 右側は洗面所 左側は新館に向かう廊下

 

    f:id:onsen_tabi1:20190504230536j:plain                       便利な湯沸かし器・ドライヤー・ペーパータオル・液体ソープまで揃っています^^

 

 

洗面所はとっても便利で清潔でした✧
吾妻山から湧き出る清冽な水の鮮度をキープするために、24時間ず~っと蛇口から出しっぱなし・・・
何だかもったいない・・・だが、そのおかげで湧き水はとっても美味しい!!✧
トイレは男女共用で、水洗で便利な洋式便座も一つだけありました^^(あとは和式><;)
つくづく全館貸切で都合が良過ぎました~~(*≧∀≦*)✧
男女共用がイヤな方には、少し段差がある廊下を歩きますが・・・新館に男女別のトイレもありました。
 
上写真の左側廊下の先に、洗面所やトイレがあり、中央廊下突き当たり右側が、自分が宿泊した
「つつじの間」4.5畳+4畳のこぢんまりとした情緒ある和室でした✧
本館・旧館ともに、廊下を歩くといい感じにギシギシ・・・ミシミシ・・・という音が響く
箇所が至る所にありましたが、これがまた実に風情がありました!! 
  
 
 

            f:id:onsen_tabi1:20190504225718j:plain                     お世話になった寛ぎの「つつじの間」♡^^

 

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角部屋の、実に快適なくつろぎの和室で、こたつが暖かくてうれしかったです♬✧
冷たい雨が降る寒い日だったので、石油ファンヒーターも必需品!!
一段下がったテラスにはカラの冷蔵庫もあり、持ち込んだジュースなどを冷やせて便利でした。 
 
 

    f:id:onsen_tabi1:20190504232150j:plain                                                                                  翌朝の「つつじの間」✧ 

                             

    f:id:onsen_tabi1:20190504231743j:plain                                     ドラマのロケにも使われたことがある、本館二階「もみじの間」✧

 

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こうして写真を見ると、とっても清潔で快適な館内&お部屋ですが・・・なんせ山の奥深い中なので、
テントウムシやカメムシなどの害にはならない小さい虫が、駆除してもしてもどんどんお部屋に
入ってくるので、しまいには諦めて一緒に過ごすことにしました~~(+_+)
関西の田舎で暮らした経験もある自分は全然平気なのですが、都会育ちで虫が大嫌いなウチの娘は
絶対に来れないな~・・・1人で来て大正解って、つくづく思いました。
 
あと・・・贅沢・豪華な施設は何ひとつ無いですが、レトロな雰囲気漂う館内には、どこか懐かしい郷愁を
感じる静かな時間がゆ~~っくりと流れている、大正時代にタイムスリップしたかのような、
この上なく情緒豊かな趣きのあるお宿なので、逆にこのような様式・雰囲気などが苦手な方には
向かないと思われました。
それに、館内は段差が多く、何と言っても2つの内湯&露天風呂に向かう階段は恐ろしいほど長くて
急なので、お年寄りや小さい子供にも無理かな~とも思われました・・・。
 
自分は、今度いつか機会あらば春の山菜シーズンに、一週間くらいゆ~~っくりボーッと逗留して
湯治&静養に来たいとさえ思いました。
しかし自分的に前代未聞の、夢の全館貸切経験の余裕からこのように思ったのかも・・・!?
 
 
 
 
                                               * 撮影日;2011年11月11~12日 * 
 
 
 
 
次回は、不動湯温泉・温泉編に続きます・・・