前回の続きです。
杵築市の北台武家屋敷群の中では、最も広々としていて人気の高い武家屋敷・大原邸の立派な長屋門を
あとにして右側に行くと、すぐ隣に位置する能見邸（のうみてい）に到着しました。
門構えや、門をくぐって入った時の屋敷・庭園 (北側) の大きさなどは、かなりこじんまりとした感じが
ありましたが、いざ中にお邪魔してみると、この屋敷特有の高度な建築技術・凝った造りに感心いたしました。
この屋敷の建築様式などからは、幕末期の建物と推測されており、平成20年から２年間にわたり大規模改修工事が行われ、建築当初の状態を出来る限り再現すべく、歴史ある壁土や柱などは出来るだけ
再利用して修復されたとのことです。
敷地面積 1440㎡・延べ床面積 250㎡、玄関の間・上段の間などがあることから、格式の高さのある造りであると推測されています。
また屋敷内の一画には、改修工事に伴って甘味処・お土産 台の茶屋さんが設えられ、お土産品などの買い物や、うどんなどの軽食・ぜんざいなどの甘味などの飲食を楽しむことができます。
能見家は、杵築藩主である松平家の出身地である三河国能見（現・愛知県）を姓に取り、５代藩主・親盈(ちかみつ)の９男・幸乃丞が初代とのことです。
この格式高い家柄の、当時の家長こだわりの広々とした美しい庭園や、建物の美しい建築様式などを見学できます。
また、美しさだけではなく、美しい庭園を鑑賞するために「戸袋」を片側１ヶ所に纏めた回転式の雨戸
「廻り戸」の工夫など、パッと見だけでは分かりにくい高度な建築技術も随所に隠れているので、
とっても興味深い造りとなっています。
※ この記事の写真は、全て2019年11月26日訪問時のものです ※
立派な門構えの右側にはカエデの木も植えられていて紅葉が綺麗でした✧＾＾
玄関は小規模ながら入母屋造りの瓦屋根となっていて風格があります
古井戸もあり、その横にはイチョウの黄葉が綺麗でした✧＾＾
広々とした二間続きの和室には美しい「欄間」が設えられています✧
透かし彫りの「欄間」には主にウサギが描かれています＾＾
奥の和室↑↑は台の茶屋さんのおもてなし空間となっているのでしょうか･･･
じつは･･･先程見学した、お隣の大原邸が、あまりにも予想以上に素晴らしくて癒しの空間でしたので、
ついつい長居してしまい、予定していた約30分間どころか１時間以上も居座ってしまいまして･･･
午後からの温泉巡り開始時刻に間に合わないと思って焦ってしまい、此処での滞在時間は、約10分弱
でしたので、ほとんど写真を撮っていなかったことに今頃気付きました。
あと、台の茶屋さんには２組のお客さんがいらっしゃいましたので内部は撮影もままならず、先程の
ような最初から丁寧に説明してくださるスタッフさんも最初は不在で、後から少しだけ「廻り戸」
「隠し部屋」などの説明をせわしく受けた次第でして･･･
ほとんど時間切れで、この旅では２番目の目的の次なる武家屋敷へと移動してしまったので･･･
次回こそは、もっとゆっくりと滞在し、甘味でもいただきたいと思いました。
大分県杵築市大字杵築北台 208-1
TEL; 0978-62-0330
営業時間; 9:30～17:00（入場は16:30まで）
定休日; 年末年始
入場料; 無料
交通; JR杵築駅～バス約10分～「杵築バスターミナル」下車～徒歩約７分
大分空港～バス約30分～ 〃
＊ 撮影日; 2019年11月26日 ＊
次回は、このあと訪れた武家屋敷に続きます。
