立派な門の向こう側にある白壁の土蔵の内部は、栗原克実美術館(実は・・・この画家さんは
初めて知りました^^;;)となっています!! 千葉県出身の水墨画家 (1922~2003年)で
内閣総理大臣賞・国際文化交流功労特別賞などを受賞されたとのこと!!
向かい側の紅葉の木下から立派な門構えを☆
磯矢邸は、杵築城から続く「勘定場の坂」を上り切った高台・北台の武家屋敷群のひとつで、
北台武家屋敷では最も杵築城寄りの東端に位置しており、「居宅考」によると、寛政12 (1800) 年の
大火の後に「楽寿亭」という、元々は杵築藩の菜園の中の一部で藩主の休息所として設けられた御用屋敷であったと知られ、後に武家屋敷となっているとのことです。
この屋敷の建築様式などから、文化13 (1816) 年に建てられたと推測されてており、当主となった
次席家老・加藤与五右衛門が、その後増改築を繰り返す中で、現在の形になり、そのうち「玄関の間」
「客間の座敷」「茶室」の3部屋が、磯矢邸として現存されています。
また、現存する「主人の間」「奥方の間」「子供部屋」「次の間」「板の間~土間(台所)」「厠」
などの西側半分は「楽寿亭」が廃止されたあとに増築された部屋とのことで、武家屋敷と違って幕末に
増築されたことにより天井が高くなっています。
「楽寿亭」の役割が ”休息” であったように、屋敷の中の各部屋から松竹梅を眺めることが出来る
美しい庭園など、屋敷の至る所に ”癒し” の ”おもてなし” が用意されています。
その後、大正5 (1916) 年に磯矢氏が買い取り、平成6 (1994) 年に杵築市に寄贈されました。
(入場時にいただいたパンフレットより)
美しい庭園に囲まれた屋敷の、全ての居室に設えられている窓からは、春夏秋冬の季節・場所により
其々違った美しい風景が楽しめるように設計されているとのことです。
粋な計らいは、手水鉢(ちょうずばち)や庭園の敷石の位置、計算され尽くした樹木の配置や、
松竹梅などの植物の種類などなど・・・
屋敷全体の所々に、約200年の時を経てもなお受け継がれている奥深い趣きが感じられます。
土塀内の敷地には熟した柿の実も成っていて晩秋の趣き満載でした✧^^
玄関前には立派な蘇鉄 (ソテツ) の木が植えられています^^向かいの大銀杏の黄葉も綺麗でした✧
式台~玄関の間に入り、振り返って蘇鉄を撮ったところ☆
敷地内の隅には・・・ひっそりと古井戸が残存しており、小さいながら紅葉も綺麗でした✧
案内スタッフさんに風情溢れる美しい庭園を案内していただきました^^
手水鉢(ちょうずばち) もあり、粋な計らいが見られます✧^^
外壁あたりには最も背丈の高い竹・その内側に次に背丈の高い松・そして中央には梅の古木が
堂々と植わっています✧ この当時は、梅の枝には古木特有の白い何かが付着していました・・・
天井の低い建物は杵築藩主の休息所として設けられた現存する御用屋敷「楽寿亭」 ↑↑は「客間」
天井が低い造りは「楽寿亭」の名残りで、その天井の上には・・・
隠し階段を上って行ける天井裏の「隠し部屋」!! 敵から身を隠すため造られたとのこと!!
此処「玄関の間」からは天井の高い増築された部分になります・・・
庭園に面した東南角部屋には屋敷内で最も広くて立派な「主人の間」があります^^
「主人の間」から「客間」方向を☆
次なる目的地を見学する時間が無くなりそうだったので、かなり足早に見学してから・・・
案内スタッフさんオススメの、敷地内にある美しい白壁の蔵の中に設置されている、栗原克実美術館にも駆け足で鑑賞したので・・・
いつか機会があれば、次回はもっと時間に余裕を持たせて予定を組んだ上で、ゆ~っくりと細部まで
屋敷内を見学&撮影(部屋の写真が殆ど無かったことに我ながら落胆・・・)して堪能し、美術館も
じっくりと鑑賞したいと思いました。
大分県杵築市大字杵築211-1
TEL; 0978-63-1488
営業時間; 9:30~17:00(入場は16:30まで)
定休日; 年末年始
入場料; 一般 300円
小・中学生; 150円
交通; JR杵築駅~バス約10分~「杵築バスターミナル」下車~徒歩約7分
大分空港~バス約30分~ 〃
* 撮影日; 2019年11月26日 *
次回は、このあと訪れた武家屋敷に続きます。