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大地の芸術祭(新潟 越後妻有)⑦「越後妻有里山現代美術館 MonET」Ⅰ【番外編】

 

前回の続きです。
「十日町市立中里中学校」隣の緑地に佇む「作品名: 日本に向けて北を定めよ(74°33’2”)」を出発して
国道117号線に入り、ひたすら十日町市街地に向けて約20分ほど北上して行きました。
そして、十日町市街地を走行していると「← 妻有大橋」の標識がある十字路が見えてくるので、左折して少し行くと左側に、次なる目的地・越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ)の広大な駐車場が見えて来ました。
その駐車場近辺に点在する屋外の作品も数点展示されています。
 
この美術館は、当初「越後妻有交流館キナーレ」として、ニューにいがた里創プラン「越後妻有アートネックレス構想」(総合ディレクター: 北川フラム氏)の十日町ステージとして計画され2003年に竣工、第2回大地の芸術祭に合わせて地域の物産展示販売や観光の拠点施設として開業しました。
建築設計は、京都駅ビル・札幌ドームなどを手掛けられた原広司+アトリエ・ファイ建築研究所が担当されたとのことです。
この建造物はコンクリート打ちっぱなしの正方形で、真ん中が屋根のない吹抜けとなっているので、
屋内は「ロの字型」となっており、中央の美しい池を眺めながらぐるっと周遊できます。
2012年には施設内部の設えを一新し、越後妻有の自然・文化に題材をとる常設作品を展示する、現在の原型「越後妻有里山現代美術館 キナーレ」としてリニューアルオープン以来、中央の池ではクリスチャン・ボルタンスキー氏・蔡國強氏らの大規模なインスタレーションが展開され、2階部分は現代美術館となるなど、現代美術界の世界的な注目スポットとなっています。
それ以来、3年に1度の「大地の芸術祭」の開催期間中は作品の特別展示会場となっています。
そして2021年7月、再び大幅なリニューアルを経て、越後妻有里山現代美術館 MonET(モネ: Museum on Echigo-Tsumari)として新たにスタートしました。
1階部分には、作品の常設スペースや「とおかまちてづくり市」などの催事会場となるスペース、日帰り温泉施設「明石の湯」(人工温泉)が併設されています。
また、2階の回廊には常設展示場・ミュージアムショップ・カフェレストラン 越後しなのがわバル・「コミュニティFMエフエムとおかまち」のスタジオと事務所があるとのことです。
また、広大な敷地内には道の駅クロス10十日町が隣接しており、3年に1度開催される大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレの「十日町エリア」の観光拠点となっています。
 (以上、いただいたパンフレットより)
 
 

        

               駐車場から入って行くと・・・斬新な建造物&中央の秀逸過ぎる美しい池に圧倒されます!!✧
              「作品名: Palimpsest 空の池
             (レアンドロ・エルリッヒ氏/アルゼンチン  2018年  作品番号: T352・通年公開
 

    

      「ロの字型」の建物の向かい側を☆ 池の底には、まるで青空に浮かぶ白い雲が
     映っているようなアートが施されています✧
     自分は最初・・・この日は良い天気で白い雲が浮かんでいたので、リアルに反射して
     綺麗に映し出されているものと思い込んでおりました・・・(汗)        
 

    

               そして作品鑑賞パスポートを提示し、2階に上がって行くと・・・
               最初に現れたのは↑↑「作品名: ゴースト・サテライト
              (ゲルダ・シュタイナーヨルク・レンツリンガー氏/スイス  2012年  作品番号: T221 ) 
 

    

     越後妻有で集められた様々な「使わなくなったもの」で制作した人工衛星とのこと
     作家さんは、東京と越後妻有との関係を「地球と役割を終えた無数の人工衛星」に
     なぞらえ、越後妻有(衛星)の力強さを表現しています
      (素材: 十日町市内で収集した廃材・生活用品・農具など)
 

                      「作品名: ゴースト・サテライト」向かい側からも「作品名: Palimpsest 空の池」が見えます✧

 

    

     池の水面に光が反射し、空や建物を鏡のように反射しています✧
     一見何の変哲もない光景ですが、ビューポイントから眺めると
     建物の鏡像が複層化している不可思議な現象に気付きます!!!
     Palimpsestとは、文字を上書きした羊皮紙の写本とのこと(素材; タイル)
 

                             進路に従って次に現れたのは「作品名: movements」(/日本 2021年  作品番号: T412

 

    

    無数の小さな時計をムクドリの群れのように配置したインスタレーション作品
    観る者の視点によって揺れ動く個々の時計固有の意味と、ひたすら回る運動としての全体
    意味と無意味、主体と客体、個と公、両極の間の世界をゆっくりと眺めます
     (素材; ムーブメント)
 

                    順路の次に現れたのは「作品名: エアリエル」(ニコラ・ダロ氏/フランス  2021年  作品番号: T411

 

    

    天井から吊るされたシルクのパラシュートが、空気圧で動くロープに操られて
    ゆ~っくりと優雅でシュールなダンスをします
    作曲家と協働し、地域の民具を使ったドラムセクションと共に音の風景も創ります
    エアリエルとは、シェイクスピアの戯曲「テンペスト」に登場する変幻自在な
    空気の精とのことで、妖精の遊び心と精妙なメカニズムが結びついた作品です
    (音響: クエンティン・サージャック   素材: ミクスト・メディア) 
 

                       「エアリエル」が静止している時に隣の窓から☆ 見る角度によって風景の感じ方が違います!!

 

                                   次は「作品名: 浮遊カルロス・ガライコア氏/キューバ  2012年  作品番号: T227

 

          

         巨大なガラスケースの中で粉雪がキラキラと舞い踊るような作品✧
         よく見てみると越後妻有の家屋の形をした無数の小さな銀色の紙の中に
         世界の都市に見られる建物の典型を模ったものが混ぜ込まれています
         (素材: 銀紙・ガラス・合板・LED・グレーチング・ルーバー)
 

                      次は「作品名: 16本のロープイリヤ&エミリア・カバコフ氏/ロシア  2021年  作品番号: T416

 

    

    頭上に張り巡らされた16本のロープには、紙切れや木片などの様々な「ゴミ」が
    ぶら下げられ、自然・家事・健康・愛などをめぐる様々な会話が書かれたメモが付けられてます        
     (表と裏に英語と日本語で書かれています!!)
 

    

     旧ソ連の圧政下で暮らす人々の生・日常の営み・感情を記憶したいという
     作家さんの思いを反映した作品とのことです(素材; ミクスト・メディア)
 

    

    ロープをくぐって最奥の作品までひとつひとつ見ることが可能です^^
    このあと・・・隣の作品「作品名: Wellen wanne LFO」(カールステン・ニコライ氏/ドイツ
    2012年  作品番号: T226)の音楽作品も聞いたのですが写真はありません・・・
      
 
越後妻有里山現代美術館 MonET(2003年 作品番号; T025)
新潟県十日町市本町6-1
TEL; 025-761-7766
 
営業時間; 10:00~17:00(4/29~11/13は~18:00まで)
入館料; 1,000円(通常期間) 1,200円(芸術祭会期中) 1,500円(会期中の池での特別企画展開催時)
     または、作品鑑賞パスポートを購入
休館日; 火・水曜日
公開期間; 通年公開(祝日を除く火水曜日以外) 
交通(公共交通機関); JR・北越急行ほくほく線  十日町駅徒歩約10分
 
    
 
    
次回は、越後妻有里山現代美術館 MonETⅡに続きます。

 

 

 

                           *撮影日; 2022年5月下旬*